活動報告

北海道ハイテクノロジー専門学校 救急救命士学科3年生への講義

 

 2024年1月19日に北海道ハイテクノロジー専門学校の救急救命士学科3年生に向けて講義をする機会をいただきました。北海道ハイテクノロジー専門学校には、昨年11月に帯広で開催されたBLSOに教育用の救急車を使用させていただいただけでなく、その際の救急車内分娩講習の際の動画撮影も含め、多大なご協力をいただいております。そして今回、HOPPIEにとっても大変貴重な、学生向け講義を行う機会をいただきました。テーマは分娩介助と新生児蘇生、そして女性傷病者の評価についてです。

 近年はALSO/BLSOとも、コロナ禍の影響もあり、多くの対面コースがシミュレーショントレーニングに重点を置き、講義はwebで受講、という形がとられておりました。講師陣がコース内で講義を行う機会は限られており、我々としても実際に対面で講義をする機会をいただけたのは、とてもありがたいことでした。

 2クラス合わせて100名近い学生達に対して、HOPPIEから有志を募り、11名の講師で担当させていただきました。座学に加え、分娩シミュレーターや新生児蘇生シミュレーターで実際に体を動かしていただきましたが、想定していた以上に学生の皆さんは熱心で、私たちにとっても大変良い刺激になりました。受講後の感想としても、よい経験になった、勉強になった、この経験を忘れずに活動していきたい、などなど、うれしい声をたくさんいただいております。
 座学だけではイメージのつかみにくい、分娩や新生児蘇生について、実際に体験していただくことで、少しでも周産期症例に対する抵抗が少なくなってくれればと思います。そして、この後救急救命士となったあとも、母子の安全を守るため、同じ気持ちで活動していただけることを願っています。
 
 今回、私たちの新たな取り組みとして、学生向け講義を行いました。次の世代への種をまく、大事な活動と考えています。母子の安全を守る、という共通の目標に向かう仲間の輪が広がるよう、わたしたちも改めて頑張ろうという気持ちになりました。ありがとうございました。

 北海道大学 産婦人科医師 松宮寛子

札幌BLSO&HUG 2024 in 恵庭ハイテク

 

 ハイテクBLSO&HUGが無事終了しました!

 北海道ハイテクノロジー専門学校を会場とし、2024年1月20日にBLSOプロバイダーコースが、翌日21日には災害時母子救護研修(HUG)が開催されました。

BLSOに関して、主催・共催は以下のとおりです。
主催:HOPPIE(北海道周生期医療救急支援の会)
共催:札幌市
   一般社団法人WIND(北大産婦人科)
   NPO法人周生期医療支援機構(OPPIC)
※なお、本コースにおきましては「さっぽろ連携中枢都市圏事業」として、札幌市より研修開催について大きな支援を頂いています。


 多大なるご支援をいただきました。本当に感謝申し上げます。また、HOPPIEクラウドファンディングにご協力いただきました皆様にも感謝申し上げます。

 北海道ハイテクノロジー専門学校を会場とした、コース開催は初。とても素晴らしく広く、綺麗な校舎でした!
コースを開催するにあたり、課題の一部であった寒さ問題。外気温は極寒を極めましたが、非常に恵まれた環境でBLSO&HUGを開催でき、大成功と感じております。

 受講生は救急隊、助産師、看護師をはじめ、救命医が多くお集まりいただいた印象でした。さらには学生まで!北海道におけるBLSOニーズの高さが窺えました。北海道の周産期におけるこれからの課題、難題に向き合っていただきました。それらを解決するためには、多職種連携の重要性も感じていただけたのではないかと思っております。



 災害時母子救護研修は、医師、助産師、看護師、救命士、さらには議員、教員、学生にまで受講していただきました。近年の災害に対する危機管理が高まっているものと感じており、非常に様々な議論で盛り上がったコースとなりました。
 特に盛り上がったのは、今回初の試みである亜急性期の取り組み。発災から1週間以上が経過した想定とし、徐々に普段の生活に戻していくには…を多職種で議論しました。平時から何を準備したら良いか…非常に深い考察ができる内容となりました。

 今後も、受講生にとって魅力あふれるコース開催ができるようにHOPPIE一同励んでまいります。引き続きの応援とご協力をよろしくお願いいたします。
 
 とかち広域消防局 帯広消防署
 救急救命士 永井 雄平

帯広BLSOプロバイダーコース2023(ポテトBLSO2023)

 2023年11月23日、JA帯広厚生病院にてHOPPIE主催による帯広BLSOプロバイダーコース2023(愛称:ポテトBLSO2023)を開催いたしました。

 開催費としてHOPPIEクラウドファンディング協力金、および共催である帯広十勝産婦人科医会からの多大なるご支援をいただきました。また共催として北海道大学WINDにご協力を、そして北海道ハイテクノロジー専門学校からは峠を越えて教育用救急車のご協力をいただきました。

 「十勝晴れ」という言葉通り晴天に恵まれながら、時に暑さや寒さが驚異となる十勝地方。
消防本部の管轄面積が「国内最大」というとかち広域消防。
地域の特性に理解を深め、救急−医療による連携チームを発揮していかに妊婦を救うか。
議論を通じて学んだ医療安全を、明日からの現場にどのように活かせるか。

 とかち内外の救命士・救急隊員はもちろん、救急救命医、救急科看護師、臨床研修医、そして北海道内の救急救命士科教員の皆様に受講いただき、講師とともにこれらの難題に向き合っていただきました。

 今回参加者全員で得られたコースの学びはもちろん、人のつながりを通じてHOPPIEの未来が一段と楽しみになるコースとなりました。

 今後も受講生にとって魅力あふれるコースが開催できるよう、HOPPIE一同楽しみながら励んでまいります。引き続き応援よろしくお願いします。

   
帯広BLSOプロバイダーコース コースディレクター
北海道社会事業協会小樽病院産婦人科・医療安全管理室
黒田 敬史

 

浦河BLSO 2023

 浦河BLSO、終了しました!

 今年は記録的な暑さの北海道。それでも「北海道の夏はお盆まで」という言葉がある通り、お盆も過ぎたら乗り切った感満載だったはずが、びっくりの暑さの浦河町総合文化会館。しかし、前日から懸命に扇風機や冷風機を工面して下さった職員の皆さまのご支援を得て、8月31日。HOPPIEクラファン資金を活用した第一号コースを開催できました!(コースは、浦河町、北大WINDの合同開催です)

 受講生は浦河町の救急隊や助産師、看護師をはじめ、道内各地域から集まり、北海道におけるBLSOのニーズの高さが窺えました。分娩介助から女性傷病者評価、症例検討から車内分娩など盛りだくさんのコースですが、一つのセッションが終わるたびに、「自分たちの地域で、もしこの症例があったらどうしよう?」「そちらの地域ではどうしてるんですか?」と、活動を振り返ったり、情報交換している姿があり、きっと、各職場にフィードバックして頂けるのではないかと思っています。

 浦河でのBLSOは2019年以来です。個人的には、その時にBLSOインストラクターコースを受講し、インストラクターを目指す第一歩を踏み出した、記念の地です。そこに、インストラクターとして、更に運営側で戻って来れたこと、とても嬉しく思いながら準備を進めていました。また、運営陣が浦河在住ではないため、現地での手配や調整は、全面的に浦河町の職員の皆さまのお力をお借りしました。コース中も常に見守り下さり、最後には「またBLSO、やってくださいね」という、温かいお言葉まで頂き、本当に感謝です。

 受講生全員合格、かつ、あの猛暑の中、ひとりも熱中症を出さずに終えることができた、ハッピーエンドなコースとなりました。

 浦河町役場、総合文化会館の職員の皆さま、受講生、講師陣、その他コースに携わって頂いた皆さま、そして、クラウドファンディングでご支援頂いた皆さま、本当にありがとうございました。
 このBLSOの炎は、11月の帯広BLSOへ引き継ぎます!

旭川医科大学病院 救命救急センター
助産師 片山 恵理

 ※浦河BLSO、HUGはクラウドファンディング支援による開催

インタビュー③:札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル様

2023年2月16日に、札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル様へご支援のお礼に伺いました。

札幌マタニティ・ウイメンズホスピタルは、北海道大学のすぐ目の前にある、年間1,500件を超える分娩を扱っている病院です。

私たちがご挨拶へ伺った日も帝王切開の直後だったというご多忙の様子でしたが、それを感じさせない気さくなムードで、理事長である髙後裕匡先生にお話しいただきました。


ご支援いただいた2つの想い

ご支援いただくに至ったお気持ちを伺ったところ、2つの理由をお伝えいただきました。

ひとつは、私たちを含め、北海道大学産婦人科の医局員たちが頑張っているのを応援したいというお気持ちだそうです。それには私たちも胸が温かくなる思いでした。

もう一つは、理事長の髙後先生を初め、病院全体が非常に教育に対して熱心であるということです。

実際、学生や研修医師の分娩見学をはじめとした実習の受け入れも積極的に行っておられることや、小中学生を対象とした職業体験会を開催するなど、未来の人材育成に対しても、とても積極的に活動されております。

そういった教育への想いが、今回我々の活動に対して支援していただくことにつながったとのことです。


インタビューを経て。

わたしたちHOPPIEをはじめ、ALSOやBLSOは多くの講師陣が熱意をもってトレーニングにはげみ、講習会を開催します。また、受講生がのちにインストラクターとなり、次へとつながっていきます。一人でも多くの仲間ができることで、より遠くの目標へ達することができると信じています。

活動への想いをあらたにする、そんな訪問でした。

札幌マタニティ・ウイメンズホスピタルの皆様、本当にありがとうございました!

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