HOPPIE(北海道周生期医療救急支援の会)について
北海道周生期医療救急支援の会(Hokkaido Organization for advancement of Pregnancy, Perinatal and Infant care and Emergency treatment /略記:HOPPIE)は、北海道の産婦人科、小児科、救急医療などの医療領域において、特定非営利活動法人周産期医療支援機構(OPPIC)が活動権限を持つ Advanced Life Support of Obstetrics (以下ALSO)またはBasic Life Support of Obstetrics (以下BLSO)を主とした周産期医療・救急シミュレーションコースを通じて、妊娠・出産・新生児・乳児期の医療領域に取り組む志ある医師、助産師、看護師、救急隊員等の医療従事者に対する研修を実施し、この医療領域に携わる医療従事者を育成することによって地域医療を推進し、地域住民の福祉厚生の増進に寄与することを目的としています。
HOPPIE発足の経緯について
これまで北海道では、2011年より手稲渓仁会病院でALSOプロバイダーコースを開催して以来、年1〜3回の頻度でALSOまたはBLSOプロバイダーコースが開催してきました。インストラクターはコースの回を重ねる中で、当初は道外派遣に依存していたものから、徐々に北海道内で勤務する医療者(産婦人科医・助産師・救急救命士)が請負う割合が増えています。また、コースの開催に際しては医学系大学病院または総合病院が主催し、主催施設や関連医師会等からの資金援助のもと運営を行っていました。
北海道で勤務しALSO・BLSOにインストラクターまたはアシスタントとして参加する医療者は、コース毎の情報共有や定例会議を有志で行いながらも無形の団体でありました。しかし、2017年まで毎年開催してきたALSOの道内開催が2018年に既存の運営方法で途絶えたことを受け、本会の目的のもと北海道にALSO・BLSOを定着させて当該地域の周産期医療・救急の底上げを図るためには、コース運営に関わる有志を会員とした団体を結成することが必要と考えた為、それまでのALSO北海道チームを引き継ぐ形で2019年3月16日本会発足にいたりました。
ブログ「チーム北海道」が「HOPPIE」になるまで
2つの周産期医療・救急シミュレーションコースについて
- Advanced Life Support in Obstetrics (以下ALSO)
ALSOとは、主に医師や助産師などの産科医療にかかわるものが、妊娠中やお産の最中におこる救急事例に効果的に対処できる知識や能力を発展・維持するための教育コースです。
分娩中に赤ちゃんが苦しいサインを出しているときにどのように対応するか、お母さんが産後に大出血しているときにどう救命するか、産婦人科医師、助産師、救急医、プライマリケア医だけではなく、産婦人科専攻医や初期研修医などを対象に開催され、分娩介助や、産後の出血に対する対応などについて、シミュレーション実技も併せて学びます。
- Basic Life Support in Obstetrics (以下BLSO)
BLSOとは、病院外・病院前での妊産婦救急を想定した、産科に関する基礎的なトレーニングコースです。妊婦の評価方法や分娩介助、新生児蘇生や、産後大出血への対応、妊婦の蘇生などについて、シミュレーションを行いながら、少人数グループで実習を行います。
自宅や病院へ向かう途中で赤ちゃんが産まれてしまいそうなとき、どのように対応したらよいでしょうか?妊婦さんが交通事故にあったとき、何が心配ですか?日頃、産科医療には携わっていないものの、妊産婦の救急場面、病院外での分娩に遭遇する可能性のある方々、救急隊(救急救命士・救急隊員)、救急医、家庭医、看護師や小児科医(新生児科医)を対象としています。
【事務局】
〒060-8638 北海道札幌市北区北15条西7丁目 北海道大学大学院医学研究院 産婦人科学教室
一般社団法人 WIND内